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継続的な価値発揮を実現する環境の構築がすべてを決める

長期的に社員が働きやすい環境の追求

私が社長に就任したのは2008年8月、創業42年目のことです。就任当時、工場の新設計画がありましたが、将来の人口予測データから今後は深刻な人手不足の時代がくることは避けられないと考え、徹底的に自動化を進めること、また、若い世代が働きやすい環境にすることの2点を重視しました。

新設工場では人がやらなくてもいい仕事は極力機械が担えるように、ダンボールの組み立てから運搬、フォークリフトの操作、自動ラックシステムや管理システムの導入など、初めての試みばかりでしたが長期的に事業を伸ばすことを念頭に置き会社としても大きな挑戦をしました。

また、従来一般的に「工場内での仕事は暗く閉鎖的な環境で黙々と働く」というイメージが少なからずありましたが、全面ガラス張りで明るく開放的な雰囲気の外観にし、初めて来社された方が「こんなきれいな工場で働いてみたい」と思えるよう、休憩スペースや更衣室等、社員の皆さんが利用するスペースは特にこだわりを持ちデザインしました。

ここまで大規模に自動化された工場も、居心地の良い環境も他にはないため、今でも同業他社の方が参考にしたいと工場見学にいらっしゃるほどです。すべては、社員の皆さんが「当社で働くことに喜びと誇りを持てるようにする」ための改革として行いました。

継続した挑戦で
VUCA時代を乗り越える

仕事に費やす時間は24時間のうち1/3を占めています。それを30年、40年とつまらない仕事に投資するならば、時間の無駄だったと後悔することになります。だからこそ、日々の仕事で少しでも自分なりに考えて動き、工夫し、ここで働いてよかったと思える環境をつくりだすことが、経営者として大切だと考えています。

もちろん、利益を出すことで会社を存続させ、成長させていくことが大前提ですが、工場の自動化を進め、効率化を進めたことで、ひとりひとりの存在価値がさらに重要になりました。社員ひとりひとりが自分の役割を果たすことで利益が上がっているので、賞与での還元や賃上げを積極的に行うことができています。

今後も、世界情勢を考えれば難しい局面は続くと思いますが、国の政策や様々な情報から時代を先読みし、先手を打って動くことで、会社も人も挑戦し続けられる環境づくりに邁進してまいります。

代表取締役社長 竹内 範昭